日時:2016年10月19日
9:30〜10:15
BEOL Technology Revisited, and what is the next step for the future ?
林喜宏(ルネサスエレクトロニクス)
我々は何をつないできたのか? これから何をつないでゆこうとしているのか? 25年間の研究開発を通し、特に印象に残った物理現象や技術課題とその対策を振り返る。具体的には、いずれも当時に最先端・新規技術であった(1)LSIデバイス高層化に向けたCMP技術、(2)LSI配線高性能化に向けたLow-k/Cu配線技術の当時を振り返る。最後に、今後のIoT/Rebooting
Computing Systemsに向けた技術動向についても少し触れる。
目次:
・はじめに
・LSIデバイス高層化に向けたイノベーション
CMP技術の導入黎明期(25年前)を振り返って
・LSI配線高性能化に向けたイノベーション
Cu配線に潜む罠
低誘電率化に向けた分子構造設計
・IoT/Rebooting Computing Systemsに向けて
RF対応、インダクタトポロジー
能動配線(配線メモリ&配線トランジスタ)
リアルワールドとの懸け橋、超低電力RF無線
・まとめ
夢か?極薄膜化機能積層
10:20〜11:05
半導体に用いられるメタライゼーション技術の変遷と最新動向
前川和義 (ルネサス セミコンダクタ マニュファクチュアリング)
半導体プロセスに用いられているFEOLからBEOL、ワイヤリングにいたるメタライゼーション技術について概要を説明する。また、デバイスの微細化、多機能化にともない変化してきた要求に対するこれまでの技術の変遷を振り返るとともに、最近動向を解説する。
11:10〜11:55
Chemical-Mechanical Polishing - Advances and Future Challenges
山田洋平(SanDisk)
より厳しくなるパターン加工精度に対応するデバイス表面の平坦化要求に応じて導入されたCMP(Chemical Mechanical Polishing)は、現在、半導体製造プロセスにおいて必要不可欠な工程となっている。本発表では、(1)平坦化のスケール感を理解しながら、(2)プロセス適用の具体例に触れ、(3)CMPプロセスの性能を決める研磨剤、研磨布の概要と(4)研磨装置からの精密加工の取り組みを概説する。そして、(5)超大容量不揮発性ストレージを実現する3DメモリーにおけるCMP技術の課題に関しても高段差平坦化、高生産性観点から報告する。
12:00〜13:00 昼休み
13:00〜13:45
今さら聞けない先端デバイスにおける絶縁膜の成膜技術・分析技術
伊藤文則(東芝 SDS社 メモリー技術研究開発センター)
先端半導体デバイスにおける絶縁膜の成膜技術動向と主要な膜物性の分析技術を概説する。 特に、Low-k/Cu多層配線で有効なポーラスLow-k材料の成膜技術(CVD、SOD)および物性制御
(微細空孔化、プロセスダメージ抑制、高強度/高密着性化等)に関して、これまでの論文等を参照しながら詳細に解説し、高信頼性ポーラス材料の設計指針を提示する。
13:50〜14:35 「高速化要求」が変える半導体市場
〜「低コスト」から「価格プレミアム」へ〜
山本義継 (みずほ證券)
PC、スマホの15年サイクルが一巡、微細化鈍化も加わり、半導体市場は伸び率が低下している。一方、「高速化」「低遅延化」への技術要求が高まっており、そこでは、「価格プレミアム」を享受できる市場が拡大すると見られる。
20年前に始まった低コスト最優先の時代から、高性能も重視する時代に変わっていく可能性が出ている。すでに起こっている事象も交え、次の15年の成長ストーリーを考えたい。
14:40〜15:25
半導体微細パターニング技術の最新動向
稲垣直樹(東京エレクトロン)
先端デバイスのパターニングにおけるドライエッチング技術の最新動向について述べる。
先端デバイス、原子レベルの加工制御
1) N10以降の先端デバイスに求められる加工精度の要求をしめします。
2) 従来技術を適用した場合の課題
3) 精度要求に対応したソリューション;Atomic Layer Etching(原理)
4) 実用的なALE (Quasi ALE) concept
5) 装置機構
6) 実際の適用例(高選択比、高精度CD: critical dimensionコントロール)
7) 超高選択比等方性エッチング技術の紹介
15;25〜15:40 休憩
15:40〜16:25
CMOSイメージセンサーの構造、特性と主要なプロセス
加藤俊夫(厚木エレクトロニクス)
イメージセンサーは、スマートフォンに採用され愛用されているが、この先は自動車の運転アシスト、ロボットの目、闇夜の監視カメラなど、ますます用途が広がると思われる。本講演では、(1)初期のCCDから、大部分がCMOSに変わった理由、(2)製造プロセスが非常に難しい裏面照射型の生産による、感度の大幅な向上とダイナミックレンジなどの画質の改善、(3)今後も性能が向上し、用途がますます拡大すると考えられる将来のイメージセンサー技術、について考える。
16:30〜17:15
MEMSとLSIの融合におけるヘテロ集積化の研究
水野潤(早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構)
IoT(Internet of Things)が大規模に成長し、edge-MEMSによるセンサがクラウドに繋がり、多くの情報が集積されるとともに多種の領域にわたり活用されることが期待されている。半導体分野はIoTの牽引技術と位置付けられ,一つの方向として集積回路にMEMSを組み合わせる「ヘテロ集積化」技術が高まり、情報処理のアレイ化と並列処理化に対応」したデバイスが求められてくると共にIoTに適合した各種物理・化学量を検出するセンサが要求されてくる。
そこで、集積回路にMEMSを組み合わせる上で必要になってくる技術課題として認識されている,バンプ同士の低温接合、アンダーフィルによるハイブリッド接合、TSVを含む真空シール接合、及び異種材料同士の接合等について紹介する。
※Tutorial講演は日本語で行われます。
※講師、タイトルは予告なく変更されることがあります。
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